浪費癖をこじらせた男の話
その男は浪費癖をこじらせていた。
「安かろう悪かろう」という考えを持っており、いつも収入に見合わないドメスティックブランド品で身を固めている。
そういうこともあり、学生時代はバイト代全額がクレジットカード代の返済へと消えていったらしい。
では、なぜその男は浪費癖をこじらせてしまったのだろうか?
実はそこには、深い事情があったのである・・・。
その男は昔、ファッションセンスがとんでもなくダサかった
高校時代にクモの巣Tシャツや、ぶら下がりドクロのピアスを付けていた彼は、残念なことにファッションセンスがダサい個性的だった。
彼は自分のファッションがダサい独特なことを知りながらも、お母さんに買ってもらっていたニッ〇ンやイ〇ンの服を着ていた。
そして、当時のしょぼい画質の携帯のカメラでキメ顔で自撮りをし、他高の女の子とのメールのやりとりを楽しんでいたのである。
突然オシャレになった代償は、とてつもなく大きかった
そんな彼に、ある日遂に転機が訪れる。
大学入学を機に私服登校になった彼は、そこで数々のオシャレな大学生を目の当たりにし、ようやく本当に正しいオシャレなファッションセンスに目覚めることになった。
大学で出会ったオシャレな友達の真似をしながら、少しずつ彼はオシャレになっていった。
・・・だが、厄介なことに、彼の手本となったオシャレな友達はドメブラの服が好きだったのである。
そんな友達の影響を受けた彼は、インナーに1万円、シャツに2万円、革靴に5~7万円を惜しみなく使うのが日常茶飯事。
いきなりオシャレになった代わりに、その代償として財力を搾り取られることになった。
当時塾講師のバイトをしていた彼は、その収入全てが毎月のオシャレのために消えていくという、ランクの高い浪費家へと成長したのである。
社会人になると浪費癖が更に加速
そして、そんな彼が社会人になると、収入が増えたことでやはり浪費癖も格段に酷くなっていった。
世の中には、初任給を使って「親に感謝の気持ちを込めて何か買ってあげる」という立派な心得の人もいる。
だが、この男は違った。
この男は、初任給を全て使い果たし、学生時代から欲しいと思っていた革ジャンを買ったのである。
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というか、もしかしたら、手取りだと初任給だけでは足りなかったのかもしれない。
当時実家暮らしをしていた彼は、家賃などの生活費の心配もなかったため、迷うことなくその全額を革ジャンに注ぎ込んだ。
本人は「この革ジャンはシンプルだから、何歳になっても着られる服!」だと豪語しているが・・・。
実際のところ、彼がこの革ジャンを着ている姿をあまり見たことがないため、その発言に信憑性があるのかどうかは怪しい。
社会人になって半年で高級時計にハマる
浪費癖のある男は、総じて浪費の頻度も多いもの。
この男は革ジャンを買った数ヶ月後に、また新たな欲しいものを見つけてしまった。
それは、職場の先輩が付けていた高級時計ブライトリング。
そのかっこよさ&マイナーなところに惹かれ、案の定自分も欲しくなったらしい。
そして彼は、初ボーナスで約50万円のブライトリングの時計を購入した。
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ちなみに、ブライトリングはベッカムがモデルを務める高級時計ブランド。
パイロット時計としても名高く、ロレックスのような高級感がありながらも、日常的にガシガシ使えるくらい頑丈なところが良いのだとか。
ただ、給料が少ない新入社員の男が買えるようなものではないのは確か。
この時はボーナスを使い果たして(というか今回も足りなかったと思われる)買ったらしい。
代理店で並行輸入品の商品を買えば、比較的安く買えるのだが・・・。
この男は根っからの見栄張り男であるため、日本の正規販売店で定価購入した。
約50万円の時計を購入して以来、すっかり高級時計にハマってしまったこの男。
浪費癖は収まるどころか更に酷くなったのは言うまでもない。
実は彼は、当時仕事のストレスで血便が出て、潰瘍性大腸炎という難病の疑いがあった。
でも、詳しく検査をした結果、その病気ではなかったことが判明したため、嬉しかったのだろう。
おめでたいついでに、次に目星を付けていた約100万円のブライトリングの時計を衝動的に買ってしまったのである。
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※ローマン・エディションは現在廃盤のため、類似商品を載せています
もちろん、こちらも正規販売店で定価購入。
この男が自分の財力を一切理解していないバカだということが一目瞭然だろう。
ちなみに今回はあまりに高価すぎたため現金では当然買えず、ローンで分割払いにしたらしい。
そして、浪費男が次に見つけたのが最高級時計ブレゲ。
この時計はいわゆる「雲上ブランド」。
ロレックスやオメガよりも価格も質も上。
どの時計も“数百万円”は当たり前。
芸能人などのお金持ち御用達であるオーデマ・ピゲやパテック・フィリップなどの最高級時計ブランドと同じ位置付けとなっている。
つまり、物凄く高級な時計ブランドだということ。
確かにデザインは凄くかっこいい。
それに質も良く、丁寧に作られているのは分かる。
ただ、高すぎる。入社まもない&年収の低い若造が買うべきものではないのは確か。
こういうのを買っても生活が回るのは、総じて高収入の人だけなのではないのかな?と思う。
そもそも、この男は同世代の平均年収よりも収入が低いため、このような高級時計を買うことを候補に入れている時点でおかしいのだが・・・。
でも、この浪費男はやはりと言うべきか。
彼は何の迷いもなく、約200万円のブレゲの時計を購入した。
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ちなみに、先ほど購入した100万円のブライトリングの時計を売って、その代わりに購入したものであるため、実質150万円で手に入ったらしい。
そう、実はこの男・・・。
先ほどの100万円もしたブライトリングを、たった3年で売ってしまったのである。
本人曰く「ゴテゴテしたデザインで見飽きた。それに、同僚に“ホストみたい”だと言われたから売った。」とのこと。
ただ残念なことに、このブライトリングの時計を売っても45万円ほどにしかならなかったため、結果的には大損をこいたらしい。
でも、ようやく手に入れたブレゲの時計に関しては「何もかもが最高の時計。これ以上の時計はない!」と大変ご満悦な模様。
今はブレゲに執心のため、もう時計は買わないと本人は言っているが、また新たな時計や他の嗜好品を見いだすのも時間の問題のような気がする。
おわりに
さて、聡明な方ならお気づきだろうが、この浪費癖をこじらせた男は私の夫である。
同世代の人よりも年収は低いのに身の丈に合わない買い物を繰り返し、クレジットカードのローンをヒイヒイ言いながら返済している。(※今年の春で完済予定)
私の夫ながら、本当にどうしようもないバカでクズでゴミな奴だ。
ちなみに、初任給で買った革ジャンは、あれから5年も経つのにたった2回しか着ていない。
今では立派なクローゼットの大黒柱として、我が家を支えてくれている。サンキュー革ジャン。
そして、高級時計は3本中1本は売ってしまったが、残り2本の時計は定期的に超音波洗浄をしてピカピカに手入れをし、大切に扱っている。
でも、もしかしたらこの時計も飽きたらすぐに売られてしまうかもしれない。
そう思うと、どこか悲しい気持ちでいっぱいになってしまう。
このクソ夫は、毎回の購入額が2倍ずつ増えているため、今後が不安ではあるが・・・。
今のところ、一家の大黒柱としての責任を感じているのか結婚後は何も浪費していないようだ。
もし、これからも酷い浪費を繰り返すようなら、その時は役所に緑の紙を提出するつもりなので、覚悟してもらいたい。
(※これまでの酷い浪費活動は、彼が独身時に私の監視下をすり抜けて購入したものだということを最後に記しておく)
衣装合わせなう pic.twitter.com/uPmhqqMCN9
— めめ (@cyanmeme) February 7, 2016
おしまい
正社員なのに年収200万円以下!「ワーキングプア」だった私の実態
こんにちは、めめです。
わたくし、この度、無事転職しました!
昨日から新しい職場で働いております。
職場は少し遠くなってしまいましたが、周りの環境が良いので楽しく働けそうです!
そんなわけで、今回は転職記念に「ワーキングプアの実態」について書いていきます。
何を隠そう、私、先月までワーキングプアとして働いていました。
そういう経緯もあり、以前から「転職したい!」とブログでも言っていたのです・・・。
それに、この前テレビで“ワーキングプアの若者が多い”という趣旨のニュースを見て気になったので、ワーキングプアはどこにでもいるんだということを書ければと思い、文をしたためた次第です。
今回は私の体験談を交えながら、ワーキングプアの実態について説明していきますね。
ワーキングプアとは?
ワーキングプアとは、年収200万円以下の労働者のこと。
場合によっては、年収300万円以下でもワーキングプアと表記することもあるようです。
ワーキングプア(英:working poor)とは、貧困線以下で労働する人々のこと。「働く貧困層」と解釈される。
これまで貧困はよく失業と関連づけられてきたが、しかし雇用に付きながらという新しい種類の貧困として米国・カナダ、さらにイタリア・スペイン・アイルランドなどの先進国で見られると論じられるようになった。
日本では国民貧困線が公式設定されていないため、「正社員並み、あるいは正社員としてフルタイムで働いてもギリギリの生活さえ維持が困難、もしくは生活保護の水準にも満たない収入しか得られない就労者の社会層」と解釈される事が多い。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%97%E3%82%A2
要するに、低賃金で生活が苦しい労働者のことを指します。
ちなみに、私はついこの間まで、年収200万以下の正社員として働いていました。
一応生活はできますが、将来の生活を考えると、とてもじゃないけど続けられる環境ではありませんでした。
我が家の場合は私が薄給なのに加え、夫が年功序列のところに勤めていて20代現在の給料が低いため、子供の教育費を支払ったり、マイホームのローンを払うのは相当身を犠牲にしないと無理な状態でした。
そういう意味ではワーキングプア家族、とも言えるかもしれませんね。
では、続いては、ワーキングプアの一例として、恥ずかしながら私の以前の収入・支出を公開していきますね。
あくまでも一例ですが、参考にしていただければと思います。
私のスペック
転職前の私のスペックは以下の通り。
20代中盤/女/大卒/既婚/子なし
正社員
零細企業でフルタイム勤務
勤続年数:2年ほど
ボーナス:なし
手取り:13万
私がワーキングプアだった理由は、ボーナスが出ないのに普段の月収が少なすぎたというところかなと思います。
ボーナスが出ない会社に勤めている若手の方は、ワーキングプアという方が多いのではないでしょうか?
私の場合は時給800~850円くらいでした。高校生のバイトかよ!
正直なところ、こんな状況で正社員を続けるより、夫の扶養に入ってパートとして働く方がよっぽど良かったですね。
厚生年金で差し引かれた金額はかなり痛手でした、ええ・・・。
収入・支出
そして、ワーキングプア時代の私の収入・支出はこのような感じでした。
※我が家は共働きなので、財布は別々。
※家賃や公共料金などの2人で使う金額は折半したものを記載しています。
収入
- 手取り13万
支出
家賃:3万
公共料金やネット代など:1万
スマホ代:7,000
食費:2万
保険代:5,000
娯楽費:1,500
交通費:3,000
貯金:5万(毎月強制的に引き落とされる)
- 余った金額:3,500円
余った金額は3,500円しかない状態で、友達と出かけたり飲みに行ったりすることもあったので・・・。
実質「毎月赤字状態」でした。
お年頃のレディー(?)の私ですが、美容代・衣服代に全然お金を使えませんでしたね。
※ちなみに貯金額を5万に設定しているのは、将来のため。
※貯金額を下げたら生活は楽になりますが、夫が激務で体を壊し、いつ休職してもおかしくない状態のため、この額を設定していました。
私は仕事を辞めたぞジョジョー!!
そんなわけで、私は早々に仕事を辞めて転職しました。
やっぱり「お金」がもっと欲しかったからです。
上の支出を見ても改善できる点は沢山あると思います。
食費や貯金額を減らしたり、スマホ代や保険代を見直せば生活は回るかなと。
でも、それをしたところで私の収入は変わらないし、金銭的余裕がない生活のまま。
それに、前の職場はいつまで経っても昇給する見込みがなかったので、やっぱり将来のことを見据えたら薄給のまま働くのは間違っているなと。
いずれマイホームを買って、色んなところに旅行に出かけて楽しむ生活を夢見ていたので、ここで思い切って転職を決意しました。
このままだとどっちも達成できないなと思って・・・。
私の場合は、新卒就活に失敗した経験があったので就活を再びするのは怖かったのですが、運良く転職1社目で合格できました!
新卒の時あれだけ苦労してたのが何だったんだというくらい、すんなり決まりました・・・。
cyanmeme.hatenablog.com
結果的に、転職したおかげで給料は前職から一気に跳ね上がったので、転職して本当に良かったなと思います。
転職をしないままだと30代・40代になっても、あの薄給のまま働き続けていたと思うとゾッとします。
まとめ
私は、ワーキングプアとして働いていることに不満があったので転職しました。
仕事は楽しかったし、やりがいもあったけど、どうしても給与面に納得できませんでした。
ただ、人によっては仕事が楽だったり、職場の雰囲気が良いなどの理由で、ワーキングプアのまま働きたいという方もいると思います。
こればかりは人によって考え方が違うので、私が口出しすることはできませんが、やはり金銭的に余裕があると心に余裕があるのは紛れもない事実です。
悲しいことに、これから更にワーキングプアの方は増えていくのだろうけど・・・。
労働者の方が楽しく働ける世の中になってほしいな、と一労働者として思います。
以上、ワーキングプアの実態でした。